はじめに
記事を開いていただきありがとうございます。
Drop Sohilaです。
昨日に続き、こちらの作品をレビュー&勉強させていただきます。
『【ブルーアーカイブ】ヒナASMR~甘えられる優しいひと時~』
※これ以降はネタバレを含みます。ネタバレを踏みたくない場合は各自対応をお願いいたします。
本編
02.『シャーレをお手伝い』.wav
14分53秒
音声編集を中心に、気になった部分を秒数とともに紹介していきます。
- 0:00、バックグラウンド音が入るまでの時間
約0.5秒だった。
- 00:40付近の足音を伴う移動と距離感について
セリフとセリフの間が4秒。足音6歩分であり、中央から右側へ近寄ってくる演出だとわかる。
また、07:15付近から、台所へと移動するシーンがあった。こちらは、「ん~」を除くと8秒。シャーレの執務室入り口から、先生の事務を行うであろう机までが4秒の距離感であり、事務机から台所までは8秒と約2倍の距離感が推測しました。
音の時間間隔で今いる空間について表現できていて、参考にしたいポイントですね。
先生歴が短いため詳しくないのですが、この推測って当たっていますか?
『ミチルっち「今後のミチルっちを考える!の巻」』を参考に見てみたのですが、流し台を含むような台所?らしい場所がそもそも見当たらず混乱しています。
- 7:53~8:47、コーヒーを入れるシーン
7:53からコーヒーを入れ始め、18秒間豆を引いている音、その他を含め8:47で完成。
ここに注目しました。
コーヒーに詳しくないので、この時間がリアリティのある長さなのか、創作として短縮した時間なのか気になっています。もし、短縮時間としてであれば、ちょっとしたセリフ混じりの「約1分」という長さでの表現を参考にしたいです。
ASMRの特徴であるキャラクターの近さを全体から1/15減らして表現する、つまり耳心地の良いコーヒーを入れる音に全体の1/15使う価値がある。トラック全体の構成が素晴らしいです。
ファンとしては、コーヒーを飲みたくなる愛らしさが溢れたシーンで好みですね。
- 12:44~12:56、受け答えの間
先生の受け答えの間は約3.5秒だった。この後も受け答えが数回あるが、大体3秒前後。
音声作品で、聞き手の受け答えがあるシーンはよくあるシーンなので、3秒を今度から意識に入れたいですね。私的には、ちょっと早いくらいがテンポ良くて好きなので、自サークルでは2秒台の間が多かった気がします。
- 14:00~14:02、頭(髪)を撫でる効果音
ここはファン目線よりは、創作目線で難しいと一番感じたポイントです。
髪を撫でる表現の効果音とは?
漫画では『ぽん、ぽん』や『なで、なで』の言葉自体を、効果音の様に使っているイメージです。
私は、髪を撫でたことも、髪を撫でられたこともなく、想像するのが用意ではありませんでした。似たもので言えば、散髪のときでしょうか。髪の硬さや、生え方、撫でる方向、個人差が大きそうだと感じます。
個人的な感想で言えば、自身の創作に活かすため、美容師の方に取材してより追求したいと思いました。
シナリオ的な面を中心に、紹介します。
- ゲームの他キャラの名前がさらっと出てくる
この音声作品が、ブルーアーカイブの世界観を表していることを、改めて感じさせてくれました。
これから「ヒナ」について、キャラクターが公式で掘り下げられる。そんな期待感が心を満たしてくれて好きですね。
- 文具や紙をめくる音を含めたシナリオ
耳に気持ち良い、心地よい音という、ASMRの言葉が持つパワーを活かしている点。自身の活動フィールドがR18なため、全年齢向けのこのような表現の仕方についての勉強が甘く、参考になりました。
ブルーアーカイブを知っていれば、書類を書き直したりする日常が容易に想像でき、とてもASMRと合ったシナリオですね。
- 個人的な好み
「えっと」、「ん~」、などののこぼれ出るような一人ごとの声が可愛い。
一番好きなのは、7:29~7:34。
9:42~9:44の声色が優しさをたっぷり声で表現されていて、好き。
最後に、
- バックグラウンドの音について
空調音のようなものが、トラック全体を通してバックで流れていた。
これは、フォーリーサウンドで、リアリティを表現するために、後から加えた音だと推測します。特に、お手伝いという日常感あふれるシーンのトラックなため、全体の音含めて作品を味わって欲しいという気持ちが伝わってきますね。
また、この空調音は6000Hzから-120db以下であった。表現の仕方があっているか分からないが、高い周波数の音は消されていた。音に雑味が増すため、声とは合わないためなど理由が考えられる。以下で実際に試してみました。 前回でも使ったEQ matchを用いて、トラック2のバックグラウンドで流れている空調音の質感を調査した。結果が下の図になる。6000Hzから-120db以下であると、青線が消えて示している。
前回でも使ったEQ matchを用いて、トラック2のバックグラウンドで流れている空調音の質感を調査した。結果が下の図になる。6000Hzから-120db以下であると、青線が消えて示している。
次に、私が個人的に収録した未加工の室内音を図示する。6000Hz以上においても-100dbから-120dbで有ることを示している。10秒程度の未加工の音も同時に参考にしていただきたい。
これを、ヒナASMRの空調音と似るように、簡単にではあるけれど加工した。6000Hz以上の音をなるべく小さくする。加工後の音も同時に参考にして欲しい。
加工前は、スーという高めの音が耳障りに聞こえた。
加工後は、先程より音が低くなり、奥行きがあるような音に聞こえた。
ヒナASMRの空調音の雰囲気に、加工前よりは断然似ていると感じた。
結論は、バックの空調音において6000Hz以上の音を削ることで、邪魔な音が消すことができた。個人的な感覚にはなるが、声に集中しやすいバック音になったのではないだろうか?
まとめ
- 足音などSEによって距離感の演出が良い。
- 耳に心地の良い音を、シナリオに組み込むことで感じられる良さがある。
- 時間のバランス1分/15分。
- 受け答えの間、3秒。
- 紙を隣でめくるヒナ…いい。
- 7:29~7:34の質感おすすめ。
- バックグランドの室内音は、6000Hz以上を小さくすると声に合う。
ヒナに事務仕事を手伝ってもらったり、コーヒーを入れてもらったり、ヒナとの良い距離感が感じ取れるトラックでした。
ちょっと作業量が増えたので、明日はお休みするかもしれません。
記事執筆時間:約3時間