はじめに
記事を開いていただきありがとうございます。同人音声サークルDrop Sohilaです。
前々からやってみたかった、気になる・好きな音声作品について、アウトプットしていく試みです。R18な音声作品を制作している視点と、ファンとしての視点を合わせて、偉大な作品を研究するのが目的になります。
特に自サークルの作品発表が最近できず、アウトプット不足を解消したい。より良い音声作品を創りたい。そんな思いを読んでくださる皆様と共有できると嬉しいです。
※この先は作品のネタバレを含みます。ネタバレを踏みたくない場合はブラバで対応お願い致します。
紹介作品
本日勉強させていただく作品はこちらです。
『【ブルーアーカイブ】ヒナASMR~甘えられる優しいひと時~』
概要
- 大人気ゲーム『ブルーアーカイブ』の登場キャラクター「空崎ヒナ(CV広橋涼様)」を中心にした全年齢向けASMR作品。
- DLsiteにて、2023年7月24日から8月1日まで、約9日で販売本数36000本以上。
- DLsiteにて、平均評価4.96、レビュー56個。
- ジャンルは【萌え、癒し、バイノーラル/ダミヘ、ASMR】
- 音響効果・録音編集・台本・制作は【株式会社Yostar】
- 8トラック、合計約110分、タイトルコールを除き1トラックあたり【9分~25分】
です。
本編
今回は、全体を聞いてからではなく、一つずつ聞きながら勉強していきます。
再生環境は、作品をいつも制作している環境と同じです(ヘッドホン+RX9)。
01.『タイトルコール』.wav
とてもシンプルなタイトルコールですが、ASMRをとても意識させる形でした。
RX9という音関係を扱うソフトを用いて、まずは音を可視化してみます。
画像と、聞いたことからわかるのは、
・右→左→右と移動している。
・移動を挟んだときの間が、0.7秒で揃えられている。
・移動の間には、音がほとんど無い。
点になります。
聞いた感想としては、リズム感が良く程よい間。特に左右に音を分けることで、立体的な音の聞こえ方、距離感の近さの演出。ヒナちゃんのボイスでこれから、ASMRが始まるんだという、次のトラックへのワクワク感がたまりませんね。
台本制作や音声編集の観点から気になる点は、左右の移動の間が0.7秒なところになります。理由としては、歩いて右から左に移動していたら0.7秒は少し早いからです。ここは私自身、よく悩みます。聞いているときのリズムや流れの良さと、リアリティのバランス。株式会社Yostar様は、間の良さをとっているのではないか、という視点で聞いていくことができそうです。
次に、先程の画像を一部拡大し、左を本編、右をこちらで少し編集したものを並べてみました。
最後にRX9という編集ソフトのEQ MatchとLoudness Controlの機能を使って、トラックの情報を見てみます。
EQ Match(音の質感を整える場合に使うもの)を見てみると、200Hz~300Hzあたりが-40db付近です。低いHzでも、高いHzの部分も-100dbをほとんど下回らず、音を削っていないのがわかります。現在流行の質感を勉強できる点でとても参考になりました。
まとめ
- 1トラック目で左右に音を振り囁かれると、ASMRの期待感がマシマシ。
- 間を揃えるとリズムが良い。
- 間は、リアリティとリズムのバランス。
- リップノイズは残し気味で、リアル感重視。
- 音の質感の妙は、200Hz~300Hzが他よりも高dbにあり?
- ASMRのIntegratedは-25LKFS付近が目安。
タイトルコールから、とても本編が楽しみなる作品でした!
明日からは、本編トラックについて内容とともにレビューを予定しています。
(記事執筆時間:約2時間)
- 参考元
https://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ01078257.html
https://www.youtube.com/watch?v=WcYXPEyMA78&list=LL&index=1